前回の旅行で多大な予算を投入したために、抑えめにならざるを得なくなった2023年夏の旅行。
色々調べて富士山の西麓にある朝霧高原を訪れることに。
今回の宿泊施設は、静岡県富士宮市にある「休暇村 富士」となりました。
概要
「休暇村 富士」は、新東名高速道路の新富士ICから約30㎞(クルマで約45分)、富士宮市街から約18㎞(クルマで約30分)というアクセスのしやすい距離にあります。
田貫湖の西端の入り江に位置し、ここから湖の方向を眺めれば、その先には富士山の雄大な姿を目の当たりにできる抜群のロケーションです。
交通手段はクルマ以外に、便は多くありませんが、JR新富士駅や富士宮駅から路線バスが運行されており、2023年7月からは東京駅との間で高速バスも運行再開されています(富士急静岡バス公式サイト)。
また、周辺には、国の名勝及び天然記念物である「白糸の滝」があります(約6㎞)。
外観
県道414号を「白糸の滝」方面から北へ進み、「田貫湖」への案内板に沿って左折、しばらく森の中の道を行くと遊歩道が見えてくるので、湖面は見えないもののなんとなく湖に出たのが分かります。さらに進むと湖畔のキャンプ場が右手に見え、すぐに「休暇村 富士」に到着です。
広い駐車場の収容台数は80台。
まだ15:00前と早いためか、ほとんどクルマは止まっていません。
ホテルの外観は、周囲の自然環境に溶け込む落ち着いた佇まい。
建物は5階建てとなりますが、駐車場から続くエントランスとフロントは3階に当たります。
エントランス横には、「富士山の恵み水」として、飲み水用に減菌消毒された水が汲める蛇口があります。
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館内
フロント
エントランスから館内に入るとすぐにフロントで、その目の前には2脚のベンチ。
とてもシンプルで、見ようによっては役所や総合病院に見えてしまいそうですが、ちょっとしたスペースにある飾り棚などが彩を添えてくれていました。
フロントの先にある土産物ショップ。
土地柄もあり、お茶系が多いようでした。
ラウンジ
田貫湖と富士山が一望できるラウンジ(この日は雲が掛かっていて富士山はほぼ見えず)。
ラウンジでは、有料で軽食や飲み物も注文することができますが、ウェルカムドリンクとして、ほうじ茶、富士山恵み水、うす茶糖が提供されていました。
うす茶糖は、私も初めて経験した甘い抹茶。おいしくておかわりしてしまいました。静岡県では一般的な飲み物だそうですね。
レストラン
レストランは2階にあります。
エレベータを降りると正面にレストランに続く階段があり、壁伝いに行けば車椅子の利用が可能なようにスロープもありますので、足が不自由な方にも安心です。
大浴場
大浴場は4階にあります。
浴室は、露天風呂は無く、内湯のみ。サウナもあります。
洗い場が10ヶ所、浴槽は余裕をもって入れるのは10人程度の広さです。
泉質は、ヌルヌルとした手触りのpH10(アルカリ性)の温泉で、湯上りは肌がスベスベになりました。
エレベーターホールからの通路に沿って、湯上りの休憩用の椅子が設置されており、少し引っ込んだところに自動販売機のコーナーがあります。
自動販売機のコーナー内には、ウォーターサーバーとコインランドリーも設置されています。
大浴場入り口近辺の通路には、コイン式のマッサージチェアもありました。
客室
客室は、1~5階の各フロアにあります。和室20室、洋室40室の計60室。
今回、私たちが利用させてもらった部屋は、5階の洋室ツインで広さは26.8㎡です。
天気さえ良ければ、全ての部屋から富士山が一望できます。
部屋は、バス・トイレ付です。
洗面台は、ユニットバスの外にあるので、浴室が使用中でも問題ありません。
なお、洗面台には、メイク落とし等の化粧品類が備え付けられていますが、ヘアブラシ、歯ブラシ、かみそりなどは、フロント横に備え付けられているアメニティバーから取ってくる必要があります。
水差しには、冷たい水がたっぷり。
冷蔵庫内には、ゼリー菓子を冷やしてくれていました。
クローゼット内には、特大・大・中・小の4サイズの浴衣が揃っています。
バスタオルとファイスタオルがセットされた湯あみかごも・・。
大浴場には、これを持って行きます。
スリッパは、使い捨てタイプではありませんでした。
浴衣と丹前です。
食事
夕食
今回、料理はビュッフェのプランです。
公式サイトでも、「和洋中で約50種類」と謳うだけあって、種類が非常に多かったです。
夕食は、17:15~20:30の間で済ませます。チェックイン時に、希望時間の確認を受けて、振り分けられました。
数が多すぎて、50種類の料理すべてを写せる筈もなく、写真は極一部に過ぎませんが、とても色鮮やでした。
料理のうち、お刺身や握り寿司などは、料理人の方がその場に居て、皿の上の数が足りなくなってきたら補充してもらえる形でした。
デザートも、洋菓子のみならず和菓子もあり、多くの種類を楽しめました。
食事が終了する頃、富士山も少し顔をのぞかせてくれました。
朝食
朝食は、7:00スタートです。
夕食と同様に、希望時間を告げて振り分けられました。
朝食も、夕食同様にカラフルです。
おすすめは、しらすと桜エビが贅沢に乗せられた駿河丼。
希望のごはんの量と一緒に料理人の方に注文すると作ってもらえます。
これに、生姜や大根おろしなどのトッピングを好みで乗せます。
奥さんは、これに温泉卵を掛けていただいてました。曰く「桜エビもしらすもふっくら!」
パンも種類が豊富で、10種類以上ありました。
私は、半分の5種類食べるのがやっとでした(だって、富士山ミルクを使用したソフトクリームをデザートに食べたいし・・)。
タカの目チェック(女性目線で気づいたこと)
私の奥さん「タカ子」さんの女性目線によるコメントコーナーです。
客室
明るく清潔な室内。
富士山と田貫湖を心ゆくまで眺めていることの出来る、背もたれが高く座り心地の良い窓際の椅子。
程良い柔らかさのセミダブルベッドには、可愛らしい折り紙と、優しいメッセージ。
洗面台を見ると、お手拭き用のフェイスタオルが掛けてあり、台拭きまである!
アメニティは、DHCのオリーブゴールドシリーズ。スタイリッシュなボトルデザインが素敵。
フェイス&ハンドウォッシュ、クレンジングオイル、化粧水、乳液。
シャンプーは静岡らしく、お茶シャンプー、コンディショナー、ボディソープです。
大浴場
シャンプーは部屋と同じく、お茶シャンプー。
大浴場内のメイク落とし兼洗顔フォーム、脱衣所の洗面台に置かれている化粧水と乳液は、ポーラのカラハリでした。
試してみたかったコスメに出会えるのも、旅の醍醐味です♪
食事
今回の旅は朝夕共にビュッフェでした。
静かで繊細な味付けの会席料理とは異なりますが、これはこれで有りです!
一人前を食べると罪悪感のあるアイスクリームや焼きそば、カレーなどを少しずつ味わえ、お刺身やローストビーフなど、美味しいモノも沢山。
特筆すべきはデザートの種類の多さで、部屋に持って帰れるカップデザートまで用意されてる。
ケーキやアイスクリーム、あんみつ等、小さなお子さんが大喜びで、オリジナルのパフェを作っているのが微笑ましかったですねー!
それと、浴衣の場合にはありがたい、袖口をまとめるためのゴムバンド。
最近は用意してくれている宿が増えているので助かります。
ルームキー返却BOX
フロント横に設けられた、手作り感が微笑ましいルームキー返却BOX。
精算が済んでいれば、この返却ボックスの中にカギを入れて、ササッとスムーズに出発出来るのが良かったですね。
こちらのホテルも朝7:00から料金の精算が出来ますが、朝食後に精算を済ませてしまうことが多い私たちは、いつも鍵の返却方法に悩みます。
チェックアウト手続きでフロントが込み合っている時に、キーを返すためだけに列に並ぶべきなのか、他のお客さんの応対をしているフロントスタッフに声をかけて良いものなのか・・・。
小さな事ですが、利用者の立場に立って良く考えてくれているということが感じられて好印象でした。
総評
部屋からの眺望良し、ベッドの質も良い、洗面台に台拭きの用意と手拭きタオルの気遣い、食事の味付けの良さ、早朝の田貫湖畔の清々しさ、リーズナブルなお値段。
とても素敵なホテルに出会えた気分です。
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最後に
「休暇村 富士」は、目の前に富士山と田貫湖のコラボレーションが楽しめる最高のロケーションです。
その上、4月と8月には、「ダイヤモンド富士」まで拝めるという、とても贅沢な場所。
立地が、富士箱根伊豆国立公園の特別地域に指定されていることからも、自然環境を五感で感じるのに最適です。
実際、早朝に田貫湖畔を散策してみましたが、森の中から聞こえる野鳥のさえずりや、田貫湖に流れ込む小川のせせらぎなど、ずっと佇んで聞いていたくなるくらい癒されました。
さらに、利用料金がリーズナブルで、スタッフの皆さんに過剰なサービスの負担を強いることもなく、提供される食事も想像の上を行く内容でした。
昨今、エネルギーや原材料費の高騰が叫ばれて久しく、それがために多少のサービス低下はやむを得ないと諦めてきたところもありますが、この様なサービスの提供が可能な施設もあるのかと目から鱗が落ちる思いでした。
「休暇村」は、国立公園・国定公園などに立地するホテルで、全国35ヶ所にあるそうです。
運営する組織は、一般社団法人「休暇村協会」ということで、現在は民営化されていますが、もともと国の事業として開発され、「良質なサービスと適正な料金で一般の利用に供する」という理念は現在も引き継がれてきていますから、今回宿泊してみて感じた「料金とサービスのバランスの良さ」も尤もなことなのでしょう。
今回、「休暇村」の利用は初めてでしたが、全ての施設が「休暇村 富士」と同様にすばらしい自然環境の中にあるとしたら、ぜひ他の施設も巡ってみたいと期待感を抱かせてくれる宿でした。
<関連情報>
「休暇村 富士」公式サイト
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