【旭岳が見えるスーペリアツインに2泊してみた】東川・旭岳温泉 ホテルベアモンテ(北海道東川町)

夏は暑くて出かける気にならないという私の奥さん。でも、2024年春の旅行からは3ヶ月が経過して、この間に蓄積し続けているストレスが、はけ口を求めて従順な私に襲い掛かってくる危険性が高まる時期でもあります。
そんな悲惨な状況にならないためにも、酷暑で出かける気にならなくなる前に、少し早めのタイミングですが梅雨の最中の関東を飛び出して北海道へ。これも、常日頃から会社で培われている、サラリーマンの危機察知能力の勝利と言えるのではないでしょうか・・。

目次

概要

「ホテルベアモンテ」は、旭川市の東に位置する旭岳の麓、旭川市街からは約45㎞の距離に立地する山岳リゾートホテルです。見た目はカナディアンロッキーに抱かれたホテルの様な雰囲気があり、部屋数は56室と外観からすると少な目に感じますが、2022年にリニューアルして、それまでの107室からリサイズしたそうです。そして、こちらの最大の売りは、大雪山旭岳ロープウェイの山麓駅から徒歩3分という立地の良さ。
旭岳登山やスキー等のウィンタースポーツが目的の方にとっては最適なホテルでしょう。

蛇足ですが、関東で最高気温が30度を超える時期でしたが、この辺りでは最低が16度で、最高が27度くらい。仮に、気温が高くても湿度が低く過ごしやすいので、夏の避暑にもぴったりです。

ホテルベアモンテの外観

アプローチ

今回、旭川空港からレンタカーで移動したのですが、特に渋滞するようなポイントも無く、1時間足らずで到着しました。
駐車場も、普通車で60台程度、観光バスは2台程停められるスペースがありました。
その他の移動手段として、旭川空港や旭川駅から旭岳行きの定期路線バス「いで湯号」が1日3便出ており、ホテル前がバス停になっていますので、現地での移動の自由度や時間に制限があるという点に支障がなければ、公共交通機関での移動も問題ありません。

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館内

エントランスから入ると広い空間があり、正面には椅子に囲まれた暖炉、その先には大きな窓が見えます。
左手はエレベーターホール、右手は広い空間に木製のベンチが並ぶロビー。フロントは暖炉の右手にあります。
大きな道具を扱うウィンタースポーツも考慮してだと思いますが、全体的にそれぞれの空間を広く取っている印象です。

フロント・ロビー・ラウンジ

フロント

フロントは、あまり主張しない位置にあり、ホテルの外観から想像していたのに比べると少し小ぶりな印象でした。
フロントの向かって右手には土産物売り場、フロント正面の壁沿いにアメニティコーナーの棚があります。

ラウンジ

エントランスの奥に見えた暖炉と大きな窓があるところはラウンジ。また、今回の滞在期間中に利用されている様子を見ることはできませんでしたが、すぐ横にカフェのカウンターもあります。
冬場などは、ここで暖炉の炎や雪を眺めながら暖かい飲み物を飲んで寛ぐ、そんなシーンが想像できます。

ロビー

木製ベンチが並ぶロビー。
すぐ側に大浴場の入口が有り、日帰り入浴も受け付けているので、こちらは湯上り処としても利用されている様です。

客室

客室
旭岳

今回宿泊したのは「スーペリアツイン」。
バルコニー付きではありませんが、窓から旭岳が見える側の部屋でした。

ソファ
ライティングデスク

部屋は、50㎡以上の広さがあります。
座り心地の良いソファ前のテーブルには、「ぴーかんなっつ」というお菓子が・・美味でした。
ライティングデスク上に立て掛けてある黒い物体はBluetoothスピーカー。
スマホから繋いで、好きな音楽を聴くことができます。

ベッド

ベッドは、120cm幅のシモンズベッドです。
ヘッドボードには、通常のコンセントと共にUSB-Aのコンセントもあるので、スマホと共に別の電子機器の電力が確保できます。

バスルーム
シャンプー類

バスルームは、日本の家庭で一般的な一坪サイズより一回り大きく、バスタブ、洗い場共にとても広いので、使いきれない自分がなんだか申し訳なく感じてしまいましたが、海外からの宿泊客が多い様なので、このくらいの大きさが必要なんでしょうね。浴室内に備えられているシャンプー、コンディショナー、ボディソープは、コーセーの製品でした。

洗面所

洗面所は棚が豊富で、持参した化粧品類などを置いておくのにも十分なスペースがありました。
また、画像の左手に写っている梯子状のものは、ヒーターを内蔵したタオル掛け。
洗面や入浴に使用したタオルを掛けて置いたら、数時間で乾いてくれました(スイッチを入れるのを忘れずに・・)。
なお、客室内に備えられているのは、館内着、ナイトウェア、バスタオル、フェイスタオルで、歯ブラシ等のアメニティは、1階のアメニティコーナーにてもらってくる必要が有ります。

館内着とナイトウェア

モスグリーンの方は館内着で、白い方はナイトウェアです。
こちらと同系列のホテルである「ホテルディアバレー」の名前にちなんだものなのでしょう、熊と鹿の刺繡がポイントです。それと足袋もありました。
※ホテルディアバレーは、2024年8月現在、休業中とのことです。

茶器類

備え付けの茶器類。
飲み物は、ドリップコーヒー、ほうじ茶、煎茶のパックがあります。
また、冷蔵庫にペットボトルの水がありました。

手前の袋は、チェックイン時に提供されたエコバッグ。
1階からアメニティをもらってくる時や、大浴場に向かう際に利用しました。
そうそう、大浴場にはタオルが無いので、部屋備え付けのものを持って行く必要があります。

大浴場

大浴場入り口

大浴場は、1階の木製ベンチが並ぶロビーの奥にあります。
日帰り入浴客用にコインロッカーが設置されています。
今回、2泊で利用したのですが、男湯と女湯の入れ替えは無く、固定でした。
浴室内にあるのは、内湯とサウナで露天風呂はありません。
男湯の方の脱衣所は、湯かごが約50人分。貴重品ロッカー、ウォーターサーバー、休憩用の椅子4脚がありました。

入浴時間は12:00~24:00と5:00~10:00。
浴槽は40度と42度と水風呂の3つ、サウナはドライ、ミスト、露天の3種類があります。
以下は男湯の情報ですが、ご参考まで。
洗い場は13席。浴槽の大きさは、40度で25人、42度で12人、水風呂は2人が、それぞれ余裕をもって入れそうな広さでした。
また、休憩用ベッド2台、椅子1脚がありました。

温泉分析表

温泉の泉質は、カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉。
一般的な療養泉の適応症にプラスして、切り傷や乾燥肌、冷え性、うつ状態に効果があるとされています。
さらに、メタけい酸が基準値以上含まれていることから、肌の保湿効果も期待できます。

入浴した印象は、肌触りが良く、とてもまろやか。
40度の浴槽の方は、温めが好きな私にとって、いつまでも浸かっていられそうな気持良さでした。
湯上りはぽかぽかです。肌はしっとりした・・ような気がします。

ライブラリー

ライブラリー

200冊を超える蔵書の2階ライブラリー。客室3部屋分ほどの広さがありそうでした。
天井から降ろすタイプのスクリーンに映すミニシアターもあるようです。
奥さんは、昔読んだことがあるコミックスを見つけて、風呂上りに読み耽っていました。

ライブラリーに設置されているコーヒーサーバー等

ライブラリー内には、自由に利用できる飲み物のサーバーも設置されています。

レストラン

レストラン入り口

レストランは、1階のラウンジの奥。
客室と統一感のあるシンプルな木製のテーブルとイスが、適度な距離感で配置された空間です。
夕食は、メインの肉料理のみがテーブルにサーブされ、他の料理は自分で好みのものを取ってくるビュッフェスタイルで、朝食は完全にビュッフェスタイルです。
営業時間は、夕食が18:00~21:00で、朝食は7:00~9:00です。

レストラン内

こちらは、夕食時の料理が並べられているカウンターとテーブル。ビュッフェとして用意されている料理は、左側の見切れているカウンター上にもいくつかあるものの、ほぼここに写っているものが全てです。
テーブルは3つあり、手前がデザート、その向こうがサラダ、一番奥がご飯や麺類の炭水化物という配置で、料理はカウンター上のもののみ。
基本的な構成は、朝食も同様でした。

食事

夕食

初日の肉料理
2日目の肉料理

テーブルサービスされた夕食の肉料理。
初日は道産もち豚ステーキで、2日目は牛サーロインステーキでした。

夕食

夕食のビュッフェにて取り分けた料理たち。
いただいたものの中では、カルパッチョとビーフシチューは特に印象に残っています。
さすが、ホテルのホームページでも人気として紹介されている料理です。
メニューは、鶏肉のハニーマスタード焼きやジンギスカンなどもあり、肉料理は豊富ですが、野菜の煮物など日本人好みの料理は見当たりませんでした。
因みに、ビュッフェの料理は、初日と2日目で大きな変化は感じられませんでしたが、若干のメニューの違いは有った様です。

夕食のデザート

専属パティシェの手によるデザート。
もちろん、ここに写っていないクリームブリュレ等も含めて、全部いただきましたよ。

朝食

朝食
朝食のデザート

朝食です。
夕食に比べて、和食メニューが豊富な印象でした。
画像のプレートは奥さんがいただいたもの(デザートは私の)。
私の方の食事は、フレンチトースト、クロワッサン、サラダ、スクランブルエッグとベーコンという洋食でした。

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タカの目チェック(女性目線で気づいたこと)

私の奥さん「タカ子」さんによる、女性目線の(情け容赦のない)ご指摘紹介コーナーです。

食事

夕食は、ホテルのホームページやインスタグラムで紹介されている写真と実際に提供された料理の質がかなり違っていたため、本当にガッカリしました。ステーキの厚みや大きさ、ケーキの大きさ・デザイン・種類、寿司のネタは小さく薄く、種類もマグロとサーモンしか無いなど、期待を大きく裏切られて悲しかったです。
そんな中でも、肉料理が大変豊富に用意されており、ビーフシチューなどは絶品ですが、それならば1人ずつサーブされるステーキは必要無いのではないかと感じました。
また、箸休め的な煮物や和え物など、野菜のお惣菜がほぼ無かったため、食べたい物が見つからずに彷徨うことに・・。こんなビュッフェは初めてでした。

ところが一転、朝食では食べたかった煮物や和え物など、美味しい和食のオンパレード。
何故これらを夕食で出さないのか、本当に不思議でした。

館内着

部屋に用意されている館内着は男女兼用のフリーサイズなので、小柄な女性には大きいです。
ですが、1階アメニティーコーナーにSサイズがあり、普段Mサイズの私には丁度良かったです。ご参考まで。

大浴場

浴室内にはメイク落としは無く、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープのみ。洗面所には雪肌精の化粧水、乳液、メイク落としがありました。

楽しみにしていた露天サウナですが、岩風呂風の水風呂から景色を見るはずが、重機が入るような大きな工事をすぐ前でしている様で、急場で取り付けた板が張り巡らされており、露天になっていませんでした。
ホームページや、チェックイン時にも、一言もその事には触れておらず、当日入ってびっくりでした。
工事はお休みだったので、それは救いでしたが・・。
騒音や臭いがあるでしょうから、工期や工事時間などは、宿泊客に告知していただきたいものです。

まとめ

客室もさることながら、ラウンジやライブラリーなどのパブリックスペースも含め、全体として広くゆったりとした雰囲気を感じられることから、ホテルステイは寛ぎながらその時間を楽しみ、登山やウィンタースポーツなど、旭岳でのアクティビティに対しては最短でアクセスできる、そんなタイムパフォーマンスを求めるなら最適と感じられた「ホテルベアモンテ」。

また、それだけでなく、今回の私たちがそうでしたが、朝食後にロープウェイで上って「姿見の池」まで散策して午前中のうちに戻り、昼頃には富良野に到着して昼食の後にラベンダー畑を楽しむというように、旭岳に限らず、美瑛や富良野まで足を延ばしてもクルマで片道1時間程度で到着できるので、観光の拠点にしても不都合を感じない良さもありました。

一方で、気になった点としては、夕食と朝食での料理の種類のバランスの悪さと、外国人スタッフが増えてきていることによる意思疎通の難しさでしょうか。

まず、食事に関しては、奥さんも指摘した通り夕食は肉料理が中心。
私たちの宿泊日もそうでしたが、欧米人を中心に海外からの宿泊客が3~4割程いた印象がありますので、そちらに重心を置いた対応なのかもしれません。
朝食については、欧米人は日本人の様にメニューの種類を求めないと聞いたことがあるので、反対に日本食に力が入った結果、このような状況になっている可能性が考えられます。

ホテルスタッフに関しては、目にした範囲でフロントも含めて半分程度は外国人でした。
そのせいとも言い切れませんが、こちらの意思が通じなかったのかなと思えることがありました。
チェックイン後に外国人のフロントスタッフから連泊の清掃希望について問い合わせがあり、希望する旨を伝えたのですが、2日目の外出から戻ると、館内着やアメニティを補充したかごが部屋のドアの前に置かれているだけで室内の清掃は行われていませんでした(これは、フロントスタッフだけの問題ではなく、ハウスキーパーとの連携の問題の可能性もあります)。
このとき、ハウスキーピングの時間は過ぎていると思われたので、敢えてクレームを入れたりはしませんでいたが、色々な宿泊施設で外国人スタッフが働くようになっている中で、日本人と同じようなきめ細やかさを当然のものとして期待してしまうと、想定していたことと異なる結果になるという一例かなと思いました。
これからのことを考えると、宿泊客側もおおらかな気持ちでいる様に意識の転換をするか、あくまで日本的なサービスにこだわって宿泊施設を選ぶか、国内旅行の宿泊先選択の基準も変わるのかもしれません。

<関連情報>
「東川・旭岳温泉 ホテルベアモンテ」公式サイト

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