【関東発】日本本土四極 最南端ツーリング -佐多岬(鹿児島県南大隅町)-

「日本本土四極」の2極目の行先は、最南端の佐多岬です。
2023年10月初旬に、現地0泊の弾丸ツーリングを敢行しました。
関東地方の自宅から大阪南港まで自走し、そこから志布志行きのフェリー「さんふらわあ」で大隅半島に上陸します。
朝に入港した志布志港から、同日夕刻に出航するまでの約9時間を利用して、佐多岬を中心に2~3ヶ所を巡る計画です。

目次

志布志港~佐多岬

佐多岬

今回のツーリングの順序としては最終訪問地になった佐多岬。
とはいっても、旅の目的地なので最初にご紹介します。

佐多岬公園駐車場のガジュマル

前日夕刻に、大阪南港を出港した「さんふらわあ」の志布志港フェリーターミナルへの到着は定刻の9:00。
すぐさま、志布志ICから東九州道に乗り、大隅縦貫道の東原ICまで。
そこから3ヶ所ほど寄り道して、佐多岬公園駐車場に着いたのは13:50でした(もっとも、志布志港から佐多岬までは90km程なので、寄り道しなければ正午頃には着けていたと思います)。
駐車場では、この地を象徴する大きなガジュマルの木が出迎えてくれました。
この駐車場は、乗用車用に40台程の区画が、オートバイ用には10数台分の専用駐車スペースがあります(私が着いた時には、フリースペースの様な区画も含めて20台以上のオートバイが駐車していました)。

さて、これで本土最南端に到達と思いきや、この先の展望台まではさらに歩く必要があります。
駐車場にいた案内係の方に聞いたところ、往復で30分ほど掛かるとのことでした。
毎度の猪突猛進ツーリング。そのご多分に漏れず、この日18:30出航のフェリーに乗ってとんぼ返りする計画なので、乗船のチェックイン手続き等を考慮して、志布志港には16:30には戻っていたいところです。
そのためには、14:30にここを出発する必要があります。
いつものお約束で、ゆっくりしている時間は有りませんでした。

案内板

早速、駐車場の先にあるトンネルをくぐって、展望台への遊歩道を足早に進みます。
この間の距離は、800m程なので大したことは無さそうですが、実は坂道だらけです。
往路は上り基調なので、かなり歩き甲斐がありました。

展望台
本土最南端のプレート

約10分後、大汗をかき、息を荒くしながら展望台に到着。
さっそく屋上へ行ってみます。

佐多岬灯台

風が強く、雲が多めですが、鮮やかな青い海が広がっていました。
方向的には屋久島が見えるかと思いましたが、雲に覆われているせいか目にすることはできませんでした。
しばらく水平線を眺めながら、じんわりと達成感をかみしめます。

方位案内プレート
開聞岳

少し時期は早い気はしますが、餌を求めて飛び回るトンボが秋を感じさせてくれます。
薩摩半島を見やると、きれいな円錐形の開聞岳を臨むこともできました。
一通り見て回ったので、再び大急ぎで駐車場まで戻ります。

本土最南端到達証明書

最後に、忘れてはならない「日本本土四極最南端到達証明書」を観光案内所にていただきました。
これで、日本本土四極の証明書の2つ目をゲットです。
なお、この証明書は無料で配布されています。

この到達証明書を入手できる場所は、「佐多岬観光案内所」以外に「さたでい号待合所」、「南大隅町観光協会」、「役場本庁企画観光課」、「役場佐多支所」があります。
それぞれの所在地は、さほど離れている訳ではありませんが、ご都合に合わせて立ち寄る場所を決めるのが良いと思います。

そそくさと準備して、14:30に駐車場を出発します。
ところが、鹿屋に着く手前で雨が降り出してきたため、コンビニに避難してレインウェアを着たり食料をお腹に詰め込んだりしてるうちに時間を消費し、志布志港に到着したのは計画より30分遅い17:00でした。
着いた直後にフェリーへの乗船開始のアナウンスがされたため、落ち着く間もなくチェックイン手続きして乗船。最後はあたふたしましたが、なんとか無事に大阪に向けて帰路に就くことができました。

寄り道

今回のツーリングを計画している段階で、志布志港と佐多岬の往復途中で2~3ヶ所立ち寄る余裕が有りそうだったので、気になった場所に寄り道しました。

雄川の滝

数年前の某大河ドラマのオープニング映像や中国の春秋戦国時代を舞台にした漫画の映画ロケ地として有名になったという「雄川の滝」。
そのどちらも見てはいないのですが、ネットで調べてみたら青い滝つぼが印象的で、是非行ってみたいと思い立ち寄りました。
所在地は南大隅町で、志布志港から60km弱、佐多岬まで40km弱の距離にあります。

雄川の滝1
雄川の滝2

滝つぼの深みのある青さもさることながら、駐車場から滝までの遊歩道の中間地点にある「清流のほとり」という休憩ポイントの川の涼やかな青さが素晴らしかったです。

雄川の滝遊歩道案内板

滝の下流に位置する駐車場は、乗用車50台程の規模があります。
公衆トイレや芝生の広場もあるので、ちょっとしたピクニック気分も味わえそうです。
また、11:00(土日は10:00)~17:00でカフェも営業していますので、飲み物や軽食が調達可能です。
駐車場から滝までは、遊歩道が整備されており、案内板によれば、駐車場から滝まで1.2kmで、所要時間は60分です。
遊歩道自体は、コンクリートや木道で整備されていますが、アップダウンがあるため足にかなりダメージが来ます。
私の場合、急ぎ足で歩き、滝つぼで数分過ごして往復トータル40分でしたが、途中ですれ違った家族連れのお年寄りは辛そうでしたので、体力的に厳しい方が一緒の場合は、案内板通りの時間を見込んでおいた方が良いでしょう。
なお、こことは別に、滝を上から眺めるポイントがある様なのですが、そこと滝つぼをつなぐ通路は無い模様です。

神徳稲荷神社

青く光るガラス製の鳥居が目を引く「神徳稲荷神社」。
SNSで投稿されている画像を見たことがあったのですが、まさか今回のツーリングで立ち寄り可能なエリアにあるとは思いませんでした。
志布志港からは35km程で、鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地の北東側に接して鎮座しています。

神徳稲荷神社鳥居
神徳稲荷神社本殿

やはりフォトジェニックな神社として有名なだけあって、女性の参拝客が多く、むさ苦しいおじさんが一人でいると浮くな~という印象でした。
画像の中で、色々なところに置かれている白いきつねの置物は、「きつね絵馬おみくじ」というもので、しっぽに願い事を書いて境内に置いておくと願い事が叶うとか・・。

諏訪神社

志布志行きのフェリーの中で、その存在を知った「諏訪神社」。
2つの鳥居が並んで立つ「並立鳥居」が特徴的です。
南大隅町の「雄川の滝」まで5km程の距離の場所に鎮座しています。

諏訪神社

この様な形の鳥居あるとは思いもよらなかったので、つい、勢いで訪ねてみました。
神社の規模は、画像1枚に収まってしまう程度ではありますが、すぐ横には公衆トイレが整えられた駐車場が整備されています(乗用車20台分、観光バス2台分のスペースがあります)。
こちらの神社は、この鳥居にちなんでか、縁結びにご利益があるとか・・(私にはそんなお願い事は無いのですが)。

その他寄り道候補

この日に自由にできる持ち時間との関係で、最終的には選外となってしまいましたが、寄り道の候補地として考えていた場所をご紹介します。

  1. パノラマパーク西原台:
    眺めの良い場所として評判のようなので、佐多岬へのルートからの立ち寄りやすさもあり、候補地として考えていました。最終的には、景色は佐多岬と雄川の滝で楽しもうということで諦めました。
  2. 第十船間橋:
    海に向かって吸い込まれそうな絶景ロードとして有名な場所。せっかくのツーリングなので、走って楽しめる道をたくさん組み入れたかったのですが、他の立ち寄り場所と微妙にルートが異なるため、与えられた時間内になるべく多くの場所に行きたいという私の欲張りな気持ちの犠牲となって落選となりました。
  3. さたでい号:
    「佐多岬海中公園」内のサンゴや熱帯魚を眺めることができる半潜水型水中展望船。のんびりと海中散歩を楽しむのも良いなと考えましたが、時間が足りなかった・・。
  4. 鹿屋航空基地史料館:
    神徳稲荷神社にも近いので寄ってみたかったのですが、こちらも展示物をじっくり見ている時間が無さそうだったため諦めました。

自宅~志布志港

自宅~大阪南港

自宅と大阪南港の間は自走です。

往路は、朝5:00に自宅を出発し、大阪南港には14:45に到着しました。
この間、ほぼ全てが高速道路ですが、この日に乗船する大阪南港発17:55の「さんふらわあ」の乗船手続きは、約90分前の16:30頃までにすれば良いので、時間的にも余裕があって、休憩も多めにしてのんびりと走れました。天候にも恵まれ、大した渋滞も無く、精神的にも穏やかでいることができたお陰か、いつもであれば石橋をたたいて400~450kmあたりで給油するところを、出発前にガソリンを満タンにしていたVストローム650XTで、約520kmを無給油で走り切ることができました。因みに、大阪南港到着時の給油量は18.42ℓでしたので、燃費は28.2km/ℓとなります。

復路は、フェリーの大阪南港着が8:50ということで、東名高速の横浜町田ICに着く頃には16:00を過ぎているでしょうから、渋滞に巻き込まれることが予想されました。
また、出発して2時間を過ぎ、伊勢湾岸道を走行する頃には雨も降りだして気温が10度前後に下がってきました。気温が低くなるのは天気予報でも確認していたので、事前に着込んでいた新兵器、コミネの電熱ウェアのスイッチをオン!
レインウェアとの相乗効果で冷たい雨の中でも平常心で走れました(←ここ重要!)。
神奈川県に入る頃には渋滞し始め、高速道路とはいえないノロノロ運転が続きましたが、意外にも自宅に到着したのは予想より早い19:00過ぎ。大阪南港を出発して10時間後でした。

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大阪南港~志布志港

大阪南港と志布志港の間は、往復ともフェリー「さんふらわあ・さつま」を利用して移動しました。
「さんふらわあ」は、今回が人生初めての乗船です。

「さんふらわあ・さつま」船首
「さんふらわあ・さつま」横から

「さんふらわあ」といえば、この太陽のマークですね。
それと、昔から聞き馴染みのあるあの歌。
「さんふらわあ、さんふらわあ、太陽に守られて~」。
船内で何度も耳にしたのですが、歌っているのは1人(1グループ)だけではなかったんですね。

レセプション
レストラン

船内は、ブルー系の照明で統一されていて、高級感があります。
往路の日は、ほぼ満席だった様で、レストランは大盛況でした。
私は、テイクアウトのカレーを購入して、部屋で済ませました(復路は空いていたので、レストランでいただきました)。

大浴場入り口
混雑状況表示板

なんだかとてもカラフルな展望浴場の入口。
混雑予想時間帯の案内板もあり、利用時間の参考になりますね。

船内案内
プロジェクションマッピング

アトリウムでは、出港時にアコースティックギターアンサンブルの演奏、1日2回のプロジェクションマッピングの上映やジャズの演奏など、色々楽しませてくれる演出が盛り沢山でした。

スーペリア室内
備品

今回、往路復路共に、利用した船室は「スーペリア」です。
シングルのビジネスホテル風の室内に、トイレ・洗面台・シャワーが付いています。
備品は、ナイトウェア、タオル、歯ブラシ、使い捨てスリッパ、消臭スプレーなどです。

シャワーブース
トイレ

シャワーは、トイレ・洗面台と同じユニット内にあるのですが、シャワースペースが少しいびつな形であることから、使い難さを感じました。
それでも、好きな時に自由に浴びることが出来るのは助かります。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープが備え付けられています。

乗船前から不安が有ったのは寝心地・乗り心地でした。
これまで利用した長距離フェリーでは、エンジンの振動で寝つけないことが多く、苦手意識を持っていたのですが、今回乗船した「さんふらわあ・さつま」は、2018年就航で比較的新しい船ということもあるのでしょうか、往路復路共にエンジンの振動を感じるものの、寝つけないほど酷くはなかったという印象です(特に復路は、疲労の影響もあるかもしれませんが、ぐっすりでした)。
また、航路が外海ということから、海の状況によっては必要になるかと思い、酔い止め薬を持っていたのですが、天候のお陰でこれが必要になることはありませんでした。

ツーリングの概要

実施時期と期間

実施した時期と期間は、次の通りです。

■時期:2023年10月初旬
■期間:3日間

行程

今回のツーリングの全行程は以下の通りです。
実走行距離は、約1,230kmでした。

日程区間距離所要時間使用ルート等
1日目自宅-大阪南港520km10時間首都高、東名、新東名、伊勢湾岸道、新名神、名神、阪高
大阪南港-(志布志港へ)580km15時間商船三井さんふらわあ
2日目志布志港-神徳稲荷神社33km1時間国道448号、東九州道、大隅縦貫道、国道269号
神徳稲荷神社-雄川の滝30km1時間国道269号、県道562号
雄川の滝-佐多岬公園38km1時間国道269号、県道68号、県道566号
佐多岬公園-志布志港88km2時間県道566号、県道68号、国道269号、大隅縦貫道、東九州道、国道448号
志布志港-(大阪南港へ)580km14時間20分商船三井さんふらわあ
3日目大阪南港-自宅520km10時間15分阪高、名神、新名神、伊勢湾岸道、新東名、東名、首都高
※ 高速道路区間を除いて、所要時間に各場所での休憩・観光時間は含んでいません。

費用

今回のツーリングの総費用です。
高速料金は、2023年もNEXCO三社が実施してくれた「二輪車定率割引」の適用日が含まれていたので、助かりました。

No.費目金額
1.交通費
(1)高速料金/有料道路料金  17,600円
(2)ガソリン代  8,700円
(3)フェリー代 54,000円
2.食費  6,000円
3.入場料等  0円
合計 86,300円

まとめ

今回は、本土最南端の目的地以外にも幾つか立ち寄れたので、「ツーリングしたな~」という気分です。
佐多岬に向かう道では、ワインディングも楽しめましたしね。
また、フェリーの寝心地については、運航会社や船の就航(建造)時期によっても違いがありそうです(料金の違いもですが)。フェリーにはもう6回も乗船したことになるので、そろそろ体が慣れてくれると良いのですが・・。

さて、これで本土最南端と最西端(共に九州)を踏破しました。
でも、九州で行きたい場所は他にもあって、その筆頭が阿蘇なんですよね。
家族旅行では訪れたことがあって、その時も「ああ、走ってみたいな」としみじみ思ったものです。
次回のロングツーリングの行先は、残りの本土四極の最北端と最東端のある北海道か、はたまたそれを差し置いて九州に来ちゃうのか分かりませんが、それまではお金を貯めつつ、地図を見ながら妄想を膨らませて楽しみたいと思います。

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